サワラの季節がやって来た 今年も調査始動

 こんにちは、播磨守 太郎です。
 このブログで普段は、市場調査ということで、市場で目についたお魚の紹介をさせてもらっておりますが、実は、サワラに関する調査というのが私の主要な仕事の一つです。
 具体的に何をやっているのか。主に3つあります。
1.市場調査(サワラ狙い):市場に出向いて魚体の大きさを測る。
2.サンプル調査:サンプルを入手して、大きさ、成熟の程度、胃内容物(餌の種類)、年齢、放流魚の混入状況を調べる。
3.漁獲状況調査:県内の漁獲量を集計する。
 サワラは、春になると産卵のために瀬戸内海に回遊し、冬は紀伊水道や宇和海で越冬します。近年になって多く獲れて話題になる日本海のものとは群れが異なり、こちらのものは瀬戸内海系群と呼ばれています。
 瀬戸内海のサワラの漁獲量は昭和61年がピークで約6,400トンでしたが、その後急減して、平成10年に約200トンになりました。漁業者、国、瀬戸内海関係府県、研究機関が連携して、稚魚の放流と漁獲規制により資源回復に取り組んだ結果、漁獲量は徐々に増え、平成27年には約2,500トンになっています。その一部である香川県の漁獲量の変動の仕方も、だいたいこれと同じです。
 上に書いた調査は、程度の違いこそあれ、他の府県でもやっており、国立研究開発法人水産研究・教育機構瀬戸内海区水産研究所の専門家がそれらをまとめて、サワラ資源の状況をモニタリングしているというわけです。
 前置きが長くなってしまいましたが、4月21日はサワラ春漁の初セリで、私にとってはサワラ調査の開始日であり、早速、高松中央卸売市場へ出向いて1の調査をやって来ました。サイズは3~5kgが主体でしたが、7kg台もありました。年齢は、正確には外見からはわかりませんが、2歳、3歳を主体として、4歳以上も比較的多いと思われました。なお、2の調査では、頭の中から耳石という扁平な骨のような組織を取り出して年輪を確認し、年齢と大きさとの関係を調べるとともに、放流魚の場合に付けられている標識の有無を確認しています。

↓ サワラの耳石(上の方の縞模様が年輪)
耳石.JPG
↓ 放流魚の標識(特殊な顕微鏡でないと見えません)
耳石標識.jpg

 水産試験場・赤潮研究所のHPに、春漁の漁況予報を掲載しています。上に書いた調査の過去の積み重ねの結果から作成したものです。ご一読ください。昨年は306トンでしたが、今年は400トン前後と予測しています。初セリの本数は昨年の半数程度でしたが、それ以前に比べると4~5倍と多めでした。でも、過去の例をみると、初セリで多いか少ないかと漁期を通した漁獲量とは関係がなさそうです。いかんせん自然相手です。正直なところ、当たるか外れるか、ドキドキしながら漁模様をみています。
 漁業者の皆さんの操業の安全を祈念するとともに、自分としては予報が当たることを期待して筆を置きます。

文責  播磨守 太郎

"サワラの季節がやって来た 今年も調査始動"へのコメントを書く

お名前:
メールアドレス:
ホームページアドレス:
コメント: