うどん県の漁場整備

 というワケで今回は、お魚とか、お料理とか、うどんとかではなく、おさかな課でワタクシが担当しております漁場整備についてスポットを当ててみたいと思います。うどん県では、昭和の時代から平成一桁台は「魚礁」をメインに、時々「増殖礁」を設置するという漁場整備を行ってきました。何が違うかって言いますと、「魚礁」はそこに魚を集めて採る「漁場(ぎょじょう)」の整備でございまして、海の中に人工構造物なんかを置きますとお魚がそこに集まってくるっていう習性を利用しまして、効率よくお魚を漁獲しようとするものでございます。一方、「増殖礁」と言いますと、コチラはお魚たちが育つ場所作りを目的としていまして、稚魚の隠れ場を作ったり、エビやカニなどの甲殻類や多毛類(ゴカイなどなど)の餌になる生物を増やしたりなんかいたしまして、お魚を増やそうっていうものでございます。
1配置図.jpg

 ということで、こんな感じの配置図をうどん県では考えておりまして、図の下が陸側、上が沖側でございます。陸側には2種類の増殖礁と1トン程度の石材のマウンドをチドリに配置しまして、比較的小さめのお魚が育つ場所っていうことでございます。で、少し大きくなりますと、沖側の横一筋のところは石材を台形にしたところに生息場所を移しまして、さらに大きくなりましたら、あっちこっち好きなところで更に育っていただくって寸法でございます。では工事現場へ。
2コンクリート打設.jpg

 今回の工事で使用する増殖礁は藻場を増やす機能も備えているものでございまして、まずはコンクリートで土台の部分を作ります。で、すぐれものの部材をセットした鉄骨を上部に溶接しましたら、
3シェルナース.jpg

 ハイ!できあがりでございます。この筒状のすぐれものの部材のアップがコチラ!
4かき殻入りメッシュパイプ.jpg

 円筒形のメッシュパイプの中にかき殻が詰め込まれていまして、時間の経過とともに、この隙間にカニ、エビ、ワレカラ、ヨコエビなどの甲殻類やゴカイの仲間などなどの稚魚の餌となる生物がワンサカと増えてくるワケでございます。

5シーマークリーフ.jpg

もう1種類はコチラ!上部に石が詰め込まれたカゴがございまして、ここに餌生物が増えるってのは先ほどの増殖礁と同じ効果を発揮するワケですが、この台形っぽいスタイルと上部のトンガリにより海底の流れが上部方向に巻き上がり、潮流の下流側の広範囲にもいい感じの餌料環境を提供するっていうものでございます。ということで、増殖礁の完成後しばらくおきまして、海藻の生えやすい環境となる2月に沈設(ちんせつ)するワケでございます。

5沈設へ向かう.jpg

 ハイ。すでに海上でございます。といってもワタクシは他用がありましたので現場にはいませんが、ウチのグループのエースが現場で監督しております。クレーン付き台船ってヤツに増殖礁をのっけまして、沈設現場までゴー。
6沈設シェルナース.jpg

 ハイ到着。台船を固定しまして、クレーンで慎重に海底に設置していくワケでございます。ここで大丈夫かなってチョット思うワケでして、最初の配置図を思い出していただくと、ホントにこんなにきれいに設置できるのか?ってことです。今から20年も前ではたいへんな苦労をして増殖礁を設置してきたようですが、今はGPSってのがありまして、しかも精度が相当上がっておりまして、出始めのGPSとは大違いとのことでございます。このGPSの受信装置が台船の前と後ろ、更に!クレーンの先端にも付いているとのことで、海上作業でありながら1メートルと狂わない精度で増殖礁の設置ができるとのことでございます。
7沈設シーマークリーフ.jpg
ということで2種類の増殖礁を設置しまして、石材を使ったマウンド礁や投石礁は次のとおり、8投石.jpg

 グラブっていうこんな器具で、ガスって感じで石材をつかんで、9投石2.jpg

海面近くにまでグラブを下げましたら、そろーっと海中の投入するワケでございます。
うどん県ではこんな感じで増殖場の整備を進めておりまして、メバル、カサゴ、クロダイ、キジハタなどの様々なお魚が幼少期をお過ごしになり、その後は増殖場を散り散りに離れていかれまして、更に紆余曲折を経た後に、漁師さんに捕まり、命を失い、ワタクシたちに「美味しい!」なんて言われながら最後の最後を迎えるワケでございます。

ヒラメ太郎EpisodeⅡ


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