市場調査-3月② 庵治漁協市場

 こんにちは、播磨守 太郎です。
 桜が満開の季節を迎えました。市場でも、はりいか(コウイカ)やコノシロが目につき始め、建網ではメバルが多く獲れており、春の到来を感じます。
 今回はタイラギをとりあげます。
 タイラギは大型の二枚貝です。貝殻は細長い扇形で、その要に当たる部分が尖っています。幼生の頃はプランクトンとして浮遊生活をしていますが、一定の成長段階になると海底に定着し、貝殻の尖った方を砂や泥の海底に突き刺し、その反対側が海底から出て立った状態になります。「立ち貝」とも呼ばれる所以です。その後は動けないので、ここで運命が決まると言えます。
 有明海や瀬戸内海が有名な産地ですが、激減しています。いくつかの水産研究機関で稚貝の生産や養殖に関する技術開発に取り組まれており、我が「おさかな試験場」でもチャレンジが続けられています。
 貝柱が大きく、これが食材の本命です。主に潜水器で漁獲され、普通は貝柱の状態で流通します。底びき網で水揚げされた場合は、貝殻付きのままで出荷されているものも見かけます。貝柱というとホタテガイも思い浮かびますが、ホタテガイの方は断面がほぼまん丸なのに対して、こちらは一部がやや凹んだ楕円形をしています。刺身が絶品ですが、焼くと旨みが増し、たいへん美味しいです。ほかにも酢の物、煮物、フライなど用途が広いです。貝柱の周りのひも(外套膜)は、バター焼き、干物、佃煮、天ぷらにされます。
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 さて、次の写真はタイラギの真珠です。かなり以前に庵治漁協さんから頂いた物です。養殖生産された宝飾用のように美しいわけではありませんが、天然ものです。真珠と聞くと、小学生時代、学級で寄せ書きした際、担任の先生が中央に次のような言葉を書いてくれたことを思い出します。「真珠の美しさを讃える前に貝の痛みをおぼえよ」
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