サワラの稚魚放流に向けた採卵作業!

うどん県を代表する魚といえば「サワラ」。初出荷の時には、1本で数万円の値が付いたこともあるという、築地でいう大間のクロマグロに匹敵するブランド品です。

サワラの資源管理は、今から約20年前にサワラが全く獲れなくなった時、漁業者の皆さんが自主的に休漁するなどの資源回復に取り組んだことから始まり、今は行政関係者と漁業関係者が連携して取り組んでいます。

行政は、うどん県をはじめとする瀬戸内海に面した11府県がタッグを組んで、毎年12万尾程度のサワラを卵からふ化させて70mmくらいまで育てて、瀬戸内海の各地に放流しています。

5月12日は、サワラの卵を採るために、小豆島周辺の海で漁業者から親魚を受け取りに行きました。
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午後6時30分 うどん県指導船「ことぶき」、水産調査船「やくり」が漁場に向かいます。
 目標は受精卵100万粒!
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無線で連絡を受けて、漁業者からサワラを受け取ります。
今年は風が強く揺れる中での作業となりました。
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立派なサワラ。1メートルを超える大物も
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オス。思いっきり腹をしごいて精子をビーカーに入れます。
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すぐに顕微鏡で確認。元気な精子を選抜します。
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メス。思いっきり腹をしごいて全ての卵を洗面器に出します。
この日は、オス17尾、メス21尾を確保しました。
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元気な精子と卵を混ぜ合わせて、受精させます。

船上作業は船酔いとの戦いでもあります。今年は運よく船酔いする人はいませんでした。
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海水に混ぜて陸上に運びます。
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慎重に重量を図り、水槽で1日収容します。

この時点で日付が変わるくらいの時間になります。
思ったより良い卵を出すサワラが獲れなかったので、悲壮感が漂っていました。
受精が成功した卵が必要数に達しなかった場合は、次の日もう一度作業を行わなければなりませんから・・・受精が成功していたら、卵が表面に浮いてきます。

次の日、確保した161万粒の卵のうち、約95万粒が受精し、必要数が確保できました。この発表があった瞬間、事務所が担当者たちの歓喜の声に包まれたことは言うまでもありません。
この受精卵から、すでに28万尾の稚魚が誕生しています。
 
オス、メスとも腹を痛めて産んだこの大事な稚魚たちは、6月末に瀬戸内海に放流されます。将来は、大海原で立派に成長し、おいしい料理に姿を変えて私たちの食卓に戻ってくることを期待しています。

 文責 アイアンソルジャー

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